犬さんと、アメリカで暮らす。



カテゴリ:嗚呼、アメリカ( 3 )


本音と建前

アメリカに長く住んでいると、アメリカ人からの日本人や日本文化批判などを聞かされることがよくある。よく聞くのが、「日本人って本音と建前があるから本心が分かりづらい」というもの。それに続くのが「それに比べてアメリカ人は正直で裏表がない」というもの。

でも、ちょっと待ってと言いたい。

確かに、だれかれかまわずフレンドリーに接し、気に入らない事があれば主張する彼ら。正直かもしれない。ただ、ある事をしていないから、そうでいられるんだと私は思っている。

それは、人の気持ちを慮って人間関係を深めること。人の気分を害することを恐れること。

私がアメリカでとてもよく感じるのはアメリカ人の「superficiality(表面的であること)」。パーティーや電車などで聞かれる表面的で軽い話、自分に起きた出来事を面白おかしく話すけど、相手の意見や感想など気にしていない。その証拠に相手に反応する隙を与えない。結果、時間はつぶれるし、何だかたくさん話をしたから満足しているけど、でもそれってコミュニケーションではないと思う。相手の考え、気持ちを聞いてお互いをより理解して、関係を深めていきたいという要素が見られない。

それに対して日本のコミュニケーションは相手の反応を気にするばかりに、ついストレートに物事を言いそびれる傾向がある。でも私はそれは相手の気持ちを先読みして嫌な思いをさせないなど、対相手の心遣いがある。そしてその心遣いは先へのより深い人間関係を考慮した上でのものだと思っている。

表面的であり深い関わりを求めないために「本音と建前」が要らない文化と、相手との関係を気遣うあまり、「本音と建前」が不可欠になってしまう文化。どちらが良いとは決められない。でも、私は「本音と建前」をいくら非難されようと、そんな日本人は幸福であると考えたい。それは、アメリカのパーティーで不特定多数の人間と話しながらも常に孤独を感じる私の、アメリカへのささやかな抵抗と愛する母国日本へのささやかな期待と贔屓目も含んでいる。
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by inusanblog | 2006-10-11 10:53 | 嗚呼、アメリカ

私は○○より素晴らしい

物事の形容は全て比較から成り立っているという人もいる。美味しいご飯を食べた人には「不味い」という形容が理解できるように・・・

アメリカという国はその感覚が顕著に見られる。それは、テレビのコマーシャルに現れ、そして学生達にもその性癖が見られる。

我々XXは△△よりも安い!(インターネット会社)
わが社の◇◇は○○よりも美味しい!(清涼飲料会社)

そういうコマーシャルを常に目にする学生達は自分の意見を通すための交渉術として他者との比較を引き合いに出すことがある。

去年、私の日本語のクラスで誰よりも確かに日本語を話す力はあるのだが、あまり予習をしてこないので、議論にあまり貢献できていなかった学生の成績を少し下げたことがある。成績が発表されるやいなや、彼は私にメールをよこした。その内容は少し傲慢にもとれる主観的な比較のオンパレードだった。

私のペーパーはクラスの誰よりも良かった(←採点するのは私なのだが・・・)
クラスのOOさんはあまり予習をしていなかった、私は彼よりは予習していた。
OOさんは3つしかクラスを取っていないのに、私は5つも取っていた!


日本では、もらった成績にケチをつけることはあまりないが、アメリカでは良くあることである。学生のなかでも、強く押したら先生は成績を上げてくれる、という考えを持つ者も少なくない。

自分が勝ち得たこと、努力したことを具体的にアピールするのは教師の立場からも歓迎したい。でも、他者を落とすことにより、自らを立たせる、そのような精神は向上心を生まない。

ただ、メディアが競争を勝ち抜くためのマーケティング術として、他者との比較を強調する、そんな社会にいる学生達に、どうやってそんな比較の虚しさを教えたらいいんだろう。
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犬さんは犬さんだから素晴らしいんだよ。犬さんの可愛さは犬さんだけのもの。犬さんの優しさも犬さんだけのもの。となりのメリーちゃんと比べても意味がないんだよ。

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by inusanblog | 2006-09-10 00:52 | 嗚呼、アメリカ

素敵な映画生活

日本では夜中であれ雨であれ、自転車でTSUTAYAに通った映画好きの私。今住んでいる所に引越しした時にレンタルビデオ屋が近くに無い事がとてもショックだったのですが、アメリカではとてもよく知られている映画レンタルシステムがあるのですよ、奥さん!

Netflixと言い、なんと好きな映画をオンラインで選んでリストを作っておけば、自宅に郵送してくれるというシステム。月ごと、あるいは一度の郵送で受け取れるDVDの枚数によって、月の会費は変わりますが、私の場合は月に2枚、一度に1枚で5.99ドルというプランに入っています。送られてきたDVDをポストに入れて返せば(郵送費無料)、また次のリスト中にあるDVDが送られてきます。

とても良いシステムでしょ?今まで知らなかったのが勿体無い。

これで週末はゆっくり映画を見ますよ、犬さんをひざに乗せて・・・
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こんな感じでね。


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by inusanblog | 2006-09-08 05:56 | 嗚呼、アメリカ


アメリカの大学で日本語を教える私(フジ)は、パピヨンの犬さんと暮らしています。アメリカ生活、日本語教育、そして犬さんの成長記録などなど・・・
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